この記事では、大学入試での選択科目について解説していきます。
受験に使う理科の選択に困っている人はぜひ最後までご覧ください。
理科の選択科目の決め方
理科の選択科目を決める際に、重視したほうがよい観点は以下の3つです。
受験できる大学の多さ
理系の学部学科では、生物受験と比較すると圧倒的に物理で受験できる大学が多いです。
そして、物理が必須となっており、生物受験に対応していない学科も多くあります。
特にどの大学を受験するか考えずに「暗記が得意だから、楽そうだから生物を選択しよう」という安易な気持ちで生物を選択しないようにしましょう。
いざ志望校が具体的に決まったときに、受験科目が高校で勉強していない科目のせいで受験できない・授業とは別に独学しないといけないという状況になったら悲惨です。
医学部でも物理・化学指定のところは多くあります。
詳しくは後述しますが、「自分は生物を大学で専攻するんだ!」という強い気持ちがあるわけではなければ、多くの大学の受験に対応できる物理を選択することをおすすめします。
計算が苦手かどうか
物理は計算が必要な場面が多いです。したがって、計算をできるだけ避けたい人は生物選択がおすすめです。
しかし、生物でも遺伝分野などで計算は必須なので、得意にするために努力するに越したことはないです。
また、ほとんどの理系受験生が選択する化学でも計算問題が多いので、計算問題はしっかり得点できるように演習問題を解いていったり、ミスを減らす努力をしていきましょう。
余談ですが、物理は計算が多いとはいえ、質量はm、重力加速度はg、などの文字式で計算を進めて、最終的に答えを出すときだけ具体的な数値を用いて計算をするといった工夫で計算ミスを減らすことが出来ます。
「物理を勉強したいけど、自分は計算ミスが多いしな、、、」いう理由で物理を諦めることはしなくても良いです。
計算ミスは誰しもがしてしまうミスです。どれを選択するにしても、ミスを減らす方法を探していきましょう。
点数の安定性
医学部の受験は非常にハイレベルな戦いとなるため、点数が安定しやすい物理選択が多数派となっていることが多いです。
共通テスト生物の平均点は、72.64(2021)→48.81(2022)→48.46(2023)→54.82(2024)という推移になっています。
物理は60点~63点の範囲で落ち着いています。
個人差はありますが、よほど生物が好き・得意ではない限り、生物は問題傾向によって得点にブレが出やすい傾向があります。
医学部では大学のカリキュラムとして生物選択未履修者向けに基本的なことから学習できる講義がある場合もあります。
他の学部・学科でも、高校時代の履修を考慮したカリキュラムが組まれていることが多いので、自分の適正を見極めて受験科目を決めていきましょう。
大学で何を学びたいか
あまり受験勉強に関する話題には上がりませんが、大学での勉強を見据えた選択は大事です。
みなさんは大学に何のために入るのでしょうか。研究をするため、いい企業に就職するため、とりあえず・・・
色々な理由があると思います。
大学では4年間、特定の学問について深く専攻します。
そこで、あなたは何を学んでみたいと思うでしょうか。
自分が学びたいこと・将来なりたい自分について考え、それを実現するためにはどのような選択肢があるのか調べていくと、高校時代に学習することが必要な学問分野がわかってくるはずです。
また、受験勉強は長く続く辛い戦いです。
今の受験勉強が、大学に入ったあと、自分の知りたいこと・学びたいことを深く学ぶための下準備であると考えれば、受験勉強に対するモチベーションも湧いてくるのではないでしょうか。
大学に入ってから、高校時代の勉強量が足りなかったせいで、大学で学びたい内容についていけず、挫折してしまう可能性を限りなく0にしたほうが有意義な大学生活を送ることができます。
大学の勉強では、学部・学科ごとに高校範囲内において生きてくる内容が違ってきます。
工学部は、ほとんど物理を使います。
一部の生物系の学科は、生物をメインに扱っているので他の学科よりは物理よりも生物の知識・考え方が必要な場合もあります。
また、生物の知識をよく使うと思いがちな分野も、大学に入って実際に学んでみたら思ったより物理の知識が必要だった、という場合もあります。
私は理学部化学科に所属していますが、化学科は意外と物理を多く使うことに驚きました。
学科の1年生の必修科目で高校物理をわかっていないとついていくのがかなり厳しい上に、評価は期末テスト1発の科目もありました(ちなみに1/4の学生が単位を落としていました・・・)。
大学に入ると物理/化学、化学/生物の境界が高校のときよりも非常に曖昧になります。それどころか物理/生物の境界も崩されそうになっています。
いまは「生物物理学」という分野が非常にホットな話題になっており、物理を専門としている研究者が非常に多いです。
したがって、高校時代に興味分野に関連した学問が何であるかを分析し、計画を立てて学習を進めていくことが大切になります。
このような情報を手に入れるためには、自分でネットで調べるだけでなく、直接ひとに尋ねることが有効です。
オープンキャンパスは絶好の機会です。自分の志望校・志望学科のイベントに直接行くことが一番ですが、行きやすい場所にある大学で、似たようなことをしている学科の説明を聞きに行くことで非常に有意義な情報を得られる可能性が高いです。
他にも、知り合いの大学生(興味のある分野を専攻しているならなお良し)や、高校の先生、塾の先生、志望している学科の先生などに聞くと情報を手に入れることが出来ます。
でも、そのように都合よく自分の興味関心を理解してくれる人が近くにいるとは限りませんよね。
「受験勉強のエッセンス」を監修してくれているメアライズアカデミーの学習相談会では、現在塾に通ってない人向けに勉強法・学習計画の提案を行っています。
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