数学ができない人が経済学部に入るとどうなる?

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ゆうすけ

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高1春偏差値40→高2秋偏差値80→早稲田大学政治経済学部経済学科入学→大2の4月「受験勉強のエッセンス」立ち上げ→月間5万PV

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近年日本の大学では経済学部を志望する受験生に対し、数学ができることを要求する流れが強まっているようです。

経済学は数学を必要とする学問分野ですから、自然な運びであるといえるでしょう。

とはいえ、従来の経済学部の入試において数学が重視されてこなかったというわけではありません。

多くの私立大学経済学部では数学を選択科目として利用することができ、国公立大学においても数学の配点が高く設定されていることが多く、文系他学部と比較して数学色が強い入試が随所で行われています。

それでもなお、2021年度入試から早稲田大学政治経済学部では一般選抜において大学入学共通テストの数学が必須化されたり、東洋大学経済学部では一般選抜の入学者のうち7割が数学選択者となっているなど、各大学が経済学部生の「数学教化」にこれまで以上に力を入れている傾向があります。

経済学における世界大学ランキングでは、理系であるMIT(マサチューセッツ工科大学)が最上位に位置するなど世界的には理系的な側面も強い経済学という分野ですが、実際日本で経済学部(学科)に入学する場合には、数学ができなければならないのでしょうか?また、必要であるなら、どれくらいできるようになっておかなくてはならないのでしょうか?

経済学に興味がある高校生や、大学入学後の勉強に対してあまり明確にビジョンが描けていない受験生の方など、多くの方の参考になれば幸いです。

経済学部に入るにあたって、数学はどれほど必要?

そもそも、経済学部では何を学び、どういったことに数学が使われているのでしょうか?

大学で学ぶ経済学は、大まかに以下の4つに分けることができるでしょう。

  • 経済理論:現実をシンプルなモデルに落とし込んで数学的な分析を行う経済学(ミクロ・マクロ経済学)
  • 経済政策:机上で生み出された理論の実践・実証を試みる経済学 政治との関わりも
  • 経済史:歴史上の経済的な出来事(貿易など多岐にわたる)を研究する経済学
  • 経済思想史(経済学史):経済学の誕生とその発展を研究する経済学

このうち、経済理論という分野で高度な数学の知識が要求されます。

現実の複雑な事象を分析しやすくするため、市場をはじめとする経済の場をモデル化し、消費者、生産者、価格といった要素に関するシンプルな仮定を前提とします。そして、数学を取り入れることで高度な分析が可能となり、最適な価格や生産量はいくらかといった現実的には難しい問い数学的な解として処理できるのです。

現実の世界では近年この経済理論や、それを応用した経済政策やさらには行動経済学などの新しい分野が著しい成長を遂げているため、日本の大学もある種「危機感」を持ちつつ、経済学部がこうした分野を扱えるようにするよう様々な施策を取り入れているのです。

経済は現実に存在するさまざまな「数(量)」と切っても切れない関係にあります。数学のリテラシーがなければ、・複雑な事象を単純化して分析すること、・現実へそれを応用する試み のどちらも非常に困難になってしまい、結果的に経済史などの数学を(比較的)要しない部類に選択肢が狭められてしまいます。

経済学部で扱う数学とは?

高校生のうちに学ぶ数学のうち、主に以下の単元が経済学部で頻繁に使われます。

微分積分(関数の考え方)

理論経済の分野では、さまざまな関数を扱うことになります。需要曲線、供給曲線などは高校で習ったという方も多くいるかもしれませんが、大学に入って専門的に学ぶと莫大な数の種類の関数を扱うこととなります。

ただし、その根底にあるのは二次関数や指数・対数関数など、高校時代に何度も見る種類のものです。

微分・積分はそういった関数を分析し、最大・最小を考えるための強力なツールであるがゆえ、この分野では非常によく使われています。

統計学

当然ながら経済学は数学とは違い区別され、社会科学という分野に身を置きます。

それは、経済学が数学などの自然科学と違って社会を研究の対象とする分野だからであり、その構成要素である大量の人間を分析するためには、様々なデータを扱う統計学が必要となります。

現代では統計処理のソフトが発達しているため誰でも手軽にデータを扱うことができ、ExcelやRといったツールがしばしば使われているため、パソコンの知識が要求されることも多々あります。

確率

近年、ゲーム理論という数学的方法論が経済学に取り入れられ、分析をするためのツールとして広く認知されています。

端的にいうと、個々人の間での意思決定が、どのように行われるのか?といったことを追求する分野です。

それ様々な状況や行動を想定して数学的に調べていく中で、確率も使われる場面が多くあります。


ただし、経済学への数学の応用可能性は非常に高く、大学院以上のレベルで理論経済を突き詰めていくとなると、理系分野で積極的に用いられるような非常に高度な数学が求められることになります。もはや高校の数Ⅲがどうこうというレベルではなく、そのレベルを目指すのであれば大学入学後も数学を極めていく必要があるでしょう。

単純に学部レベルの経済学に対処できるだけの数学力が必要なのであれば、ここでご紹介した分野を特に意識しつつ、高校数学全般にできるだけ苦手意識がなくなるよう学習を続けましょう。

まとめ

大学で経済学を勉強するにあたってどんな数学力が求められるのかについて、完全にでなくともその全体像を大雑把に掴んでいただくことができたでしょうか。

数学力が求められるのは確かですが、苦手であっても最低限の勉強をして土台を作っておけばついていけなくなることはありません。

多少の苦労はあるかもしれませんが、迷っているのであればぜひ経済学への興味を優先させてください。大抵の場合学部レベルであれば大学入学後からの勉強で十分取り返すことができるでしょう。

受験生の皆さんに必要なのは、あくまでも入試を解ける力です。入試を突破できる実力があれば、それはもうすでに経済学を学ぶ準備はできているはずです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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