数学検定には1級~11級、ゴールドスター、シルバースターが存在しますが正確には1級~5級の数学検定と6級~11級の算数検定に分けられます。
今回は数学検定1級~5級について詳細な情報を紹介していきます。
数学検定を受ける際はぜひこの記事を参考にしてください。
また以下の記事で数学検定のメリット、デメリット、対策などについて述べていますのでぜひご覧ください。
一級の情報
一級の出題範囲
①解析:微分法、積分法、基本的な微分方程式、多変数関数、基本的な複素解析
②線形代数:線型方程式、行列、行列式、線形変換、線形空間、軽量線形空間、曲線と曲面、線形計画法、二次形式、固有値、多項式、代数方程式、初頭整数論
③確率・統計:確率、確率分布、回帰分析、相関係数
④コンピュータ:数値解析、アルゴリズムの基礎
⑤その他:自然科学への数学の応用など
まとめると高校数学の範囲+線形代数・解析・確率論ということになりますね。
一級の試験概要
一次試験:計算技能検定・制限時間60分・7問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・制限時間120分・必須問題2問+選択問題5問の中から2問を選んで解答・60%程度の得点率で合格
一級の難易度:大学程度・一般
数学や物理を大学で習っている人がきちんと試験対策をして合格するレベル
一級の合格率
2016年:9.1% 2017年:6.5% 2018年:5.7% 2019年:13.2% 2020年:12.1%
平均約9.3%
準一級の情報
準一級の出題範囲
数列と極限、関数と極限、いろいろな関数(分数関数、無理関数)、合成関数、逆関数、微分法、積分法、行列の演算と一時変換、いろいろな曲線、複素数平面、基礎的統計処理、コンピュータ(数式処理)など
まとめると数学ⅠAⅡBⅢの範囲から出題されるということになりますね。
準一級の試験概要
一次試験:計算技能検定・試験時間60分・7問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・制限時間120分・必須問題2問+選択問題5問の中から2問を選んで解答・60%程度の得点率で合格
準一級の難易度:高校3年生程度
出題される内容が数Ⅲまでなので理系で大学受験をした・する予定で一通り学習が終わっている人なら合格を狙えるレベル
準一級の合格率
2016年:14% 2017年:18.9% 2018年:15.1% 2019年:28.2% 2020年:22.5%
平均約19.7%
二級の情報
二級の出題範囲
式と証明、分数式、高次方程式、いろいろな関数(指数関数、対数関数、三角関数、高次関数)、点と直線、円の方程式、軌跡と領域、微分関数と導関数、不定積分と定積分、等差数列、等比数列、ベクトル、複素数、方程式の解、確率分布と統計的な推測、コンピュータ(数値計算)など
まとめると主に数学ⅠAⅡBが出題範囲ということになりますね。
二級の試験概要
一次試験:計算技能検定・試験時間50分・15問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・試験時間90分・必須問題2題+選択問題5題の中から3題を選んで解答・60%程度の得点率で合格
二級の難易度:高校2年生程度
数学ⅠAⅡBが範囲なので文理問わず数学ⅠAⅡBを使って大学受験をした・する予定で一通り学習が終わっている人なら合格を狙えるレベル
二級の合格率
2016年:30.8% 2017年:30.4% 2018年:30.1% 2019年:28.2% 2020年:34.5%
平均約30.8%
準二級の情報
準二級の範囲
数と集合、数と式、一元一時方程式、二次関数・グラフ、二次不等式、三角比、データの分析場合の数、確率、整数の性質、n進法、図形の性質、コンピュータ(流れ図・近似値)、統計処理の基礎、離散グラフ、数学の歴史的観点など
まとめると主に数学ⅠAが出題範囲ということになりますね。
準二級の試験概要
一次試験:計算技能検定・試験時間50分・15問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・試験時間90分・10問出題・60%程度の得点率で合格
準二級の難易度:高校1年生程度
数学ⅠAが範囲なので大学受験で数学を使う・使った人なら合格を狙えるレベル
準二級の合格率
2016年:35.8% 2017年:37.3% 2018年:41.3% 2019年:48.9% 2020年:44.5%
平均約41.6%
三級の情報
三級の範囲
平方根、式の展開と因数分解、二次方程式、三平方の定理、円の性質、相似比・面積比・体積比、簡単な二次関数、簡単な統計、近似値と誤差など
まとめると中学校で習う数学全般が出題範囲ということになりますね。
三級の試験概要
一次試験:計算技能検定・制限時間50分・30問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・試験時間60分・20問出題・60%程度の得点率で合格
三級の難易度:中学3年生程度
中学校で習う数学全般が出題範囲なので高校受験をした・する予定などで中学数学全般を学習している人なら合格を狙えるレベル
三級の合格率
2016年:66.1% 2017年:59% 2018年:59.9% 2019年:61.9% 2020年:66.6%
平均約62.7%
四級の情報
四級の範囲
文字を用いた簡単な式の四則混合計算、文字式の利用と等式の変形、連立方程式、平行線の性質、平行線と線分の比、三角形の合同条件、四角形の性質、相似条件、一次関数、散布図と相関表、四分位範囲と箱ひげ図など
まとめると中学校二年生までに習う数学全般が出題範囲ということになりますね。
四級の試験概要
一次試験:計算技能検定・制限時間50分・30問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・試験時間60分・20問出題・60%程度の得点率で合格
四級の難易度:中学2年生程度
中学二年生までの学習を終えている人なら合格を狙えるレベル
四級の合格率
2016年:68.7% 2017年:70.2% 2018年:71.9% 2019年:71.8% 2020年:73.4%
平均約71.2%
五級の情報
五級の範囲
負の数を含む四則混合計算、文字を用いた式、一次式の加法・減法、一元一次方程式、基本的な作図、平行移動・対象移動・回転移動、空間における直線や平面の位置関係、扇形の弧の長さと面積、平面図形の構成、空間図形の切断・投影・展開、柱体、錐体、球の表面積と体積、直行座標、負の数を含む比例と反比例、度数分布表とヒストグラム、平均値と範囲、確率の基礎など
まとめると中学校一年生と小学校で習う範囲ということになりますね。
五級の試験概要
一次試験:計算技能検定・試験時間50分・30問出題・70%程度の得点率で合格
二次試験:数理技能検定・試験時間60分・20問出題・60%程度の得点率で合格
五級の難易度:中学一年生程度
中学一年生までの学習を終えている人なら合格を狙えるレベル
五級の合格率
2016年:72.3% 2017年:72.3% 2018年:70.3% 2019年:73.9% 2020年:77.1%
平均約73.2%
まとめ
数学検定は三級までは合格率も6割以上で高く、一通りその階級ごとの目安となる範囲の勉強を済ませて売ればそこまで苦労せず合格できます。
準二級以上でも準一級まではきちんと試験対策を行えば合格はさほど難しくありません。
問題は一級です。一級で出題される問題は理工系の大学に進学した人たちが1,2年生で習う範囲のものなので高校生以下の方が一級を合格するのは非常に難しいです。
そんな数学検定一級の勉強法が分からない人はぜひ下記の記事を参考にしてください。