この記事では英文解釈のおすすめ参考書をレベル別にまとめてご紹介します。
これから英文解釈を勉強しようとしている人やさらに難易度の高い英文解釈の参考書を使いたい人はぜひこの記事を参考にしてください。
英文解釈はいらない?勉強する目的とは
英文解釈を勉強する目的は速く正確に英語の長文読解ができるようになるためです。従って長文読解の勉強の前に英文解釈の勉強を始めることになります。
英文解釈とは、英文の構造をしっかりと取り単語の意味も文脈に合わせて当てはめ正確に意味を汲み取る、精読と言えるような作業になります。
英文解釈がしっかりと身についていると、長文読解の学習の効率が一気に上がり、複雑な長文でも構造などを理解しスラスラと読めるようになります。
英文解釈は普段の学習で身につけることがなかなか難しく、合理的で得点につながる読み方を習得するには、ただ問題を解くだけでなく、解説が丁寧で良質な参考書を使用することが非常に重要です。
ただ、自分に最も合った勉強法や参考書を見つけるのは大変ですよね。webやYouTubeには1人1人に合わせて勉強法を提案してくれるサービスはほとんどありません。
「受験勉強のエッセンス」が「メアライズアカデミー」と共同で行っている東大生への無料学習相談会では、中高生向けに勉強法・学習計画の提案を行っています。
間違ったタイミングで間違った勉強をしてしまい、勉強の効率を悪くしてしまうといった事態を避けたい人はぜひご相談ください。
英文解釈の必要性についてさらに詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
英文解釈のおすすめ参考書【基礎レベル】~日東駒専
基礎レベルの英文解釈おすすめ参考書は以下の3冊です。長文読解が苦手であったり英文解釈を勉強するのが初めての人におすすめの参考書たちです。
英文読解入門 基本はここだ!
「英文読解入門 基本はここだ!」は、英文解釈の入門書的位置付けの定評ある基礎レベルの参考書です。
この参考書では他の英文解釈の参考書よりもかなり短い英文が使われており、どんなに英文解釈が苦手な人でも取り組みやすくなっています。
一つ一つの英文が短い分、非常に多くの英文が用意されているので徹底的に英文解釈に慣れることができます。
肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本
「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」は、共通テストや日東駒専レベルの英語力が欲しい人向けの参考書です。
解説が他の参考書よりも豊富なうえ、各単元の例文が一度に見られる構成になっているので英文解釈を理解しやすくなっています。
また音声のダウンロードができるので同時にリスニングの練習をすることも可能です。
超入門 英文解釈の技術60
「超入門 英文解釈の技術60」は「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」と同じく、共通テストや日東駒専レベルの長文読解に必要な英文解釈の力を養うことができます。
超入門英文解釈の技術60の大きな特徴として一つ一つの英文が図で解説されており、視覚的に理解しやすくなっているところがあります。
また、同シリーズとして英文解釈の技術70や英文解釈の技術100があるので同系統の参考書でレベルアップしていきたい人にはおすすめです。
英文解釈のおすすめ参考書【標準レベル】~中堅国立大2次・MARCH
標準レベルの英文解釈のおすすめ参考書は以下の3つです。MARCHや中堅国立大を目指す人はこのレベルの英文解釈はマスターしましょう。
大学受験のための英文熟考(上)
「大学受験のための英文熟考(上)」は共通テストや日東駒専レベルよりも少し難易度が高い参考書です。
他の参考書と比べて単語ごとの解説が充実しており、英文解釈の勉強をしながら単語の勉強もすることができます。
また最初は比較的簡単な英文からスタートし、徐々に難易度が上がっていくので英文解釈に慣れながら勉強していくことができます。
付録として「大学受験のための英文熟考(上)」著者の竹岡先生の授業音声が収録されたCDもついているので勉強中に息抜きとして使うことができます。
入門英文解釈の技術70
「入門英文解釈の技術70」は長文読解が苦手な人向けにおすすめな、MARCHレベルの参考書です。
使用されている単語の難易度が低く、単語力に不安がある人でも取り組みやすい内容になっています。
また参考書内で出題された例文が巻末でまとめられているので復習がしやすく、効率的に勉強していくことができます。
ビジュアル英文解釈PART1
「ビジュアル英文解釈PART1」は日東駒専~MARCHレベルの参考書で、MARCHレベルよりも少し難易度が低くなっています。
「ビジュアル英文解釈PART1」は他の参考書とは大きく異なり、会話形式で説明が進んでいくので実際に講義を受けているような感覚で理解していくことができます。
その他には同じ構文が何度も使われ、同じ構文が使われるたびに解説ページを教えてくれるので自然と復習ができるので効率的に英文解釈を定着させることができます。
英文解釈のおすすめ参考書【発展レベル】~難関国立大2次・早慶
発展レベルの英文解釈のおすすめ参考書は以下の3つです。難関国立大や早慶を目指す人はこのレベルの英文解釈はマスターしましょう。
基礎英文解釈の技術100
「基礎英文解釈の技術100」は難関国立大や早慶を目指す人が基礎を固めるために使うべき参考書です。難関国立大・早慶レベルよりは少しレベルが低くなります。
「基礎英文解釈の技術100」ではそれぞれの英文に対して立体的な図解が使用されているので英文構造を視覚的に理解しやすくなっています。
また他の「英文解釈の技術」シリーズとも共通していることですが、それぞれの例文についているタイトルがそのまま英文解釈の知識となっているのでタイトルを覚えているだけで入試問題が解けたりします。
基礎英文問題精講
「基礎英文問題精講」は、1982年刊行の長年にわたって信頼を築き続けている参考書です。2021年に第4版が刊行され、最新の英文問題に対応しました。
他の参考書と違い演習用の問題が収録されているので、ただ手法を学ぶだけでなくすぐに実践で問題を解く感覚を身につけながら英文の精読を身につけたい人におすすめです。
「構文編」、「文脈編」、「応用問題編」の3つに分かれており、構文編は特に知識がものをいう側面もあるので、何度も繰り返して定着させましょう。
音声がついているのもポイントで、リスニングにも応用できるという特徴もあります。
ポレポレ英文読解プロセス50
「ポレポレ英文読解プロセス50」は、英文解釈といえばこれ、というほど有名な参考書です。50題の英文解釈を通じて英文読解のプロセスを学んでいきます。
「ポレポレ英文読解プロセス50」ではそれぞれの英文の構造を解説するだけではなく、「どうしてその解釈になるのか」という点を突き詰めて説明しており、疑問を抱えることなく勉強していくことができます。
また、各例文に「問題チェック」という項目があり、実際の入試ではどのような問われ方をしていたのか知ることができるというポイントもあります。
英文解釈のおすすめ参考書【最難関レベル】~東大・京大・医学部
最難関レベルの英文解釈のおすすめ参考書は以下の3つです。東大・京大・医学部レベルの大学・学部を目指す人は最終的には以下の参考書を扱えるようになりましょう。
英文解釈教室
「英文解釈教室」は英文解釈の参考書の中で最高難易度を誇り、これ以上に難しい英文解釈の参考書はありません。
扱われている英文自体かなり難易度が高いだけでなく解説がどんどん省略されていくのでもともと英語が得意な人でないと使用するのが難しく、英文解釈を誰にも負けないくらい完璧にしたいという人におすすめの参考書です。
逆にまだ英文解釈に自信が無かったり、一冊目の英文解釈の参考書を探しているという人にはおすすめできません。
英文読解の透視図
「英文読解の透視図」は東大・京大・医学部志望者で英語で点数を稼ぎたいという人におすすめの参考書です。
「英文読解の透視図」で使用されているテーマは50個程度で、英文解釈の参考書の中では少なめですが一つ一つのテーマの難易度がかなり高いのでかなりやりがいのある参考書となっています。
様々な文法事項を網羅的に全て解説するのではなく、多くの受験生が苦手と感じるテーマを中心に解説されているのである程度英文解釈を勉強してきた人におすすめの参考書です。
また他の多くの参考書とは異なり、解説が図解ではなく文章で行われているので人によっては理解が難しいという特徴があります。
英文解釈の技術100
「英文解釈の技術100」は東大・京大・医学部レベルよりも少しだけ難易度が低く、早慶・旧帝大レベルよりは若干難易度が高い参考書です。
難易度の高い英文を確実に読解するためのテクニックが100個載せられてるほか、基礎英文法のまとめページもあるので文法知識が完璧でない人でも取り組みやすい参考書です。
構成が非常にシンプルで図解もかなり分かりやすいという特徴もあり、参考書を使って勉強するのが苦手な人でもスムーズに学習を進めていくことができます。
上記で紹介してきたようにweb上のやYouTube上に勉強法や参考書に関する情報がたくさんありますが、これらの情報は半分間違っています。僕の記事内容も同様です。
なぜならその人の現状の学力と目標によって、するべき勉強や使うべき参考書は全く異なるからです。
1人1人に向けて勉強法や参考書を提案しない限り、その情報は完全に正しいとは言えないのです。
「受験勉強のエッセンス」が「メアライズアカデミー」と共同で行っている東大生への無料学習相談会では、中高生向けに勉強法・学習計画の提案を行っています。
間違ったタイミングで間違った勉強をしてしまい、勉強の効率を悪くしてしまうといった事態を避けたい人はぜひご相談ください。
また、英文解釈以外の参考書を知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
英文解釈の参考書の効果的な使い方
以上でご紹介した参考書は、どれも英文解釈の参考書ということで、基本的に共通する使用方法があります。下記のような順番で勉強していきましょう。
- まず解説部分は読まずに自力で問題を解く
- 解説をしっかりと読み込み、ポイントを理解する
- 自分の回答を見直し、正解と比較し間違えた部分や間違えた理由などを分析する
まず自力で問題を解いているため実力試しにもなり、その上でじっくり時間をかけて解説をよみ自分のものとしていきます。
そのため、この方法が最もオーソドックスかつ参考書の効果を最大限に引き出してくれる方法であると考えられます。
それぞれの参考書によって違いも出てきますので、例えば目標回答時間があればそれに従って回答したり、独自に使用法を明記しているものであればそれに従うなど、自分なりに変えてみるというのも手です。
英文解釈の勉強法についてさらに詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
本記事で紹介した参考書は、どれも非常に定評があり優れたものですが、使い方を誤らないようにすることが極めて重要です。
英文解釈は長文読解に移る一つ前のステップとして、短いけれど構造が複雑な文章を正確に読み取れるようになるために行う勉強です。
これに慣れることができるようになると長文読解にもスムーズに移行することができますが、英文解釈にはそもそも一定の文法力や単語力が要求されます。
そのため、文法が身につききっていない状態で英文解釈を行うと問題がうまく解けず、英文解釈の勉強の効果を最大限に引き出せなくなる恐れがあります。
文法や単語など英語の基礎力がしっかりと身についたと言えるようになる時が、英文解釈に移行する絶好のタイミングになります。
ここまで読んでいただきありがとうございました!