この記事では大学受験の現代文対策におすすめな参考書と問題集を紹介していきます。
どの参考書を使えばいいか迷っている人や、大学受験で現代文を使う予定の人はぜひ参考にしてください。
現代文の参考書・問題集の選び方
大学受験対策のための現代文の参考書・問題集を選ぶ際は以下の点を意識して選んで下さい。
足りてない要素を分析する
現代文の参考書や問題集を選ぶ際には、まず自分に足りてない要素を分析してください。
現代文を読んでいて分からない言葉が多いのであれば現代文の語彙を勉強する必要がありますし、言葉の意味が分かっているのに問題が解けない場合は読解の勉強をする必要があります。
漢字問題の間違いが多いのであれば漢字を勉強する必要があります。
このように足りてない要素に応じて使用するべき参考書は異なるため、まずは自分に足りてない要素を分析してください。
具体的なやり方としては、直近の模試の結果を参考にするとよいです。
自分のレベルに合わせる
現代文の参考書や問題集を選ぶ際には次に自分のレベルに合わせてください。
なぜなら自分のレベルに合ってない参考書や問題集を使用すると非効率な勉強になってしまうからです。
具体的には、現代文がかなり苦手なのであれば超基礎的な簡単な現代文の参考書から始める必要があります。
一方で現代文は得意だけどさらに実力を伸ばしたいという場合は読解難易度が高い参考書を使用する必要がありますね。
志望校の入試問題に合わせる
現代文の参考書や問題集を選ぶ際には、最後に志望校の入試問題に合わせてください。
高1生・高2生の場合はあまり気にする必要はありませんが、高3生や既卒生の場合は志望校の入試を見据えて勉強していかなければなりません。
志望校の入試問題がマーク問題ばかりなのであればマーク問題中心の参考書や問題集を使う必要がありますし、記述問題が多いのであれば記述問題が中心の参考書や問題集を使う必要があります。
また、記述問題が多めな参考書の中でも文字数が多いものもあれば少ないものもあります。
志望校の入試問題に合わせて使う参考書を選びましょう。
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現代文のおすすめ参考書・問題集
現代文キーワード読解
「現代文キーワード読解」は現代文で頻出のキーワードを勉強することができる参考書です。
現代文では普段僕たちが使わないような珍しい言葉や難しい言葉が使われることが多く、人によっては分からない言葉だらけだと感じてしまいます。
しかし、当然分からない言葉だらけだったら現代文の内容を理解することはできません。
「現代文キーワード読解」を使えば現代文に出やすい難しい言葉を勉強することができるため、現代文の文章が非常に読みやすくなります。
現代文を読む際分からない言葉が多いと感じている人におすすめです。
ことばはちからダ
「ことばはちからダ」は先ほど紹介した「現代文キーワード読解」と同じく、現代文で頻出のキーワードを勉強することができる参考書です。
「現代文のキーワード読解」と比べると難易度が低いキーワードが多いため、現代文があまりにも苦手という場合はこちらの参考書から取り組むのがおすすめです。
また、参考書の最初から徐々に難易度が上がっていく構成になっているため、誰でも取り組みやすいという特徴もあります。
田村のやさしく語る現代文
「田村のやさしく語る現代文」は現代文の基礎的な解き方を身に着けることができる参考書です。
第1部と第2部に分かれており、第1部では現代文の読み進め方や解き方を身に着け、第2部では問題演習に入ります。
知識として身に着けた現代文の解き方を問題演習で実践することができるため、現代文の解き方をすんなりと身に着けることができます。
また、ページ数や問題数がかなり少ないうえに解説がとても易しいため、現代文に苦手意識がある人でも取り組みやすい内容になっています。
現代文の解き方が全く分からないという人におすすめです。
マーク式基礎問題集現代文
「マーク式基礎問題集現代文」は共通テストよりも少し難易度が低い現代文の問題が載せられている問題集です。
全ての問題がマーク式となっているため、共通テストや私立大の問題形式に慣れることができます。
現代文の具体的な解き進め方について解説されているわけではないので、一度基礎的な参考書1冊を勉強し終えてから取り組むのがおすすめです。
入試現代文へのアクセス
「入試現代文へのアクセス」は16個の現代文の問題が載せられている問題集です。
問題文内の重要語句や設問ごとの解説だけでなく問題文自体の解説も載せられているため、現代文の解き進め方を実践演習を通して身に着けることができます。
基礎編・発展編・完成編に分かれていてそれぞれ以下のようなレベル分けになるので、自分のレベルに合うものを使用してください。
入試現代文へのアクセス基礎編 | 偏差値50未満 | 現代文が苦手 |
入試現代文へのアクセス発展編 | 偏差値50~60 | 現代文の実力をつけたい |
入試現代文へのアクセス完成編 | 偏差値60~70 | 現代文を武器にしたい |
柳生好之の現代文ポラリス
「柳生好之の現代文ポラリス」は現代文の文構造の捉え方を身に着けることができる参考書です。
他の参考書と比べて本文中の解説がかなり詳しくなっており、1文ごとに文構造の解説が書かれています。
そのため、言葉の意味は分かるけど文章になったら意味が読み取れないという人や、文章の意味は分かるけど問題文全体の構造を把握するのは苦手という人にはかなりおすすめです。
また、私立大国公立大両方の過去問が載せられているため、私立大と国公立大を併願する人にもおすすめです。
「柳生好之の現代文ポラリス」は1,2,3とあり、それぞれ以下のようなレベル分けになるので自分に合うものを使用してください。
柳生好之の現代文ポラリス1 | 日東駒専・共通テスト | 現代文が苦手 |
柳生好之の現代文ポラリス2 | MARCH・中堅国公立 | 現代文の実力をつけたい |
柳生好之の現代文ポラリス3 | 早慶・旧帝大 | 現代文を武器にしたい |
現代文標準問題精講
「現代文標準問題精講」はMARCHや中堅国公立レベルから早慶や旧帝大レベルの問題が載せられている問題集です。
全部で40題もの問題が載せられているため、かなりの演習量を確保できます。
また、問題数が多いだけでなく文章の読解のやり方やテーマに関しての説明が詳しく書かれているため現代文の実力を大きく上げることができます。
他の参考書と比べて記述式の問題がたくさん載せられているため国公立大学を受験する人におすすめです。
ゼロから覚醒現代文
「ゼロから覚醒現代文」は現代文の論理的な読み方を学べる参考書です。
この参考書を使用すれば現代文の文章をどのように捉えてどのように考えて読んでいけばいいかが分かるようになります。
3つの参考書全てを使用すれば基礎から勉強し始め難関大に対応できるほどの現代文の実力が身に付きます。
もちろんどれか1冊のみを使用して勉強してもレベルの高い読解力を身に着けることができます。
現代文の読解力が弱点だと感じている人におすすめですね。
それぞれ以下のようなレベル分けになるので自分に合うものを使用してください。
ゼロから覚醒はじめよう現代文 | 日東駒専・共通テスト | 現代文が苦手 |
ゼロから覚醒Nextフレームで読み解く現代文 | MARCH・中堅国公立 | 現代文を得意に |
ゼロから覚醒読解力完成現代文 | 早慶・旧帝大 | 現代文を極める |
システム現代文
「システム現代文」は、論理的な文章解釈の方法を習得するのに役立つ参考書です。
これを使えば、現代文が得意でない人でも、文章をどの手順で読むべきかが理解できるようになります。
ただし、文章の内容を理解する能力を向上させることに焦点が当てられており、正確な解答を導くスキルはあまり重視されていません。
設問ごとの詳細な解説が不足しているため、文章内容を理解した後、正解を導く方法が分かりにくいことがあります。
そのため、「システム現代文」を学習した後には、解答スキルを向上させるために、詳細な解説が提供されている問題集を活用することをおすすめします。
また、「システム現代文」は以下のようにレベルに分かれていますが、現代文にある程度自信がある人でも、基本的なルールを身に着けるためには、ベーシック編から始めることがおすすめです。
システム現代文ベーシック編 | 高校基礎 |
システム現代文バイブル編 | 高校応用 |
システム現代文センター対策編 | 共通テスト・日東駒専 |
システム現代文私大対策編 | MARCH・中堅国公立 |
システム現代文論述・記述編 | 早慶・旧帝大 |
システム現代文実践演習編 | 東大・京大 |
得点奪取現代文
「得点奪取現代文」は旧帝大などの難関大の現代文の記述対策におすすめな問題集です。
記述問題をどのように解いていけばいいかが詳しく書かれているため、難関国公立大で出題されるような難易度の高い記述問題に対応できる記述力を身に着けることができます。
また、記述問題の文字数が他の参考書よりも多いですし問題数もかなり多いのでこの参考書を勉強し終えたら難関大の記述問題が比較的簡単に感じられます。
注意点として、難易度がかなり高いため他の現代文の参考書や問題集を数冊終わらせてから取り組んでください。
現代文と格闘する
「現代文と格闘する」は早慶や旧帝大などの難関大の現代文に対応できる読解力が身に付く参考書です。
先ほど紹介した「得点奪取現代文」とは異なり読解に重きを置いており、難易度の高い現代文から正しく筆者の主張を読み取る方法を学べます。
現代文は筆者の主張を問題にする場合がほとんどなので、筆者の主張を読み取る能力が身につけばあとは解答力を身に着けるだけで難関大の入試でも合格点をとれるようになります。
「得点奪取現代文」と同じくかなり難易度が高い参考書なので他の参考書を数冊終わらせてから取り組んでください。
入試漢字マスター1800+
「入試漢字マスター1800+」は大学入試に必要な漢字をほぼ全て覚えることができる参考書です。
大学入試の現代文は読解問題だけではなく、漢字の問題も出題されます。
例えば共通テストであれば配点の5分の1を漢字問題が占めているため、漢字を完璧に覚えていればかなりの得点源になります。
また、現代文の漢字問題は文中にあるカタカナを漢字に直すという問題が多いですが、その問題を解くためには漢字の意味を知っている必要があります。
この参考書をは大学入試に必要な漢字が網羅的に載せられているだけでなく漢字の意味まで載せられているため、実践的な漢字の知識が身に付きます。
TOP2500
「TOP2500」は大学入試に頻出の漢字だけでなく現代文に必要な語彙も勉強できる参考書です。
先ほど紹介した「入試漢字マスター1800+」は漢字だけが載せられていますが、「TOP2500」は頻出の語彙も載せられているのが大きな違いです。
現代文では漢字の問題だけでなく対義語やカタカナ語などを問う問題が出題される場合があります。
「TOP2500」を使用すればそういった短答型の問題にも対応できるようになります。
志望校の入試で漢字の問題以外の担当問題も出題される場合はこの参考書を使用してください。
現代文のおすすめ参考書ルート
では上記の現代文のおすすめ参考書と問題集を踏まえておすすめの参考書ルートを紹介していきます。
その人の現状の学力と目標によって参考書ルートは大きく異なるので以下のルートはあくまで参考程度にしてください。
まずは漢字・語彙を覚える為にTOP2500を使用します。語彙が要らない場合は入試漢字マスター1800+でも大丈夫です。
次に現代文に難しい言葉が出てきても対応できるようになるために現代文キーワード読解で現代文に頻出のキーワードを覚えます。
キーワードを覚えたら基本的な現代文の読み方・解き方を身に着けるために田村のやさしく語る現代文を使用します。
読み方・解き方を身に着けたら入試現代文へのアクセス基礎編と現代文標準問題精講で問題演習をします。
最後に仕上げとして現代文と格闘するに取り組みます。
自分に最適な参考書ルートなら東大生への無料学習相談
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間違ったタイミングで間違った勉強をしてしまい、勉強の効率を悪くしてしまうといった事態を避けたい人はぜひご相談ください。
さらに詳しく現代文の参考書ルートを知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
現代文の参考書・問題集の使い方
上記で現代文の参考書を紹介してきたので、以下では参考書を4種類に分けてそれぞれの効果的な使い方を紹介していきます。
漢字暗記に使う参考書の使い方
漢字暗記に使う現代文の参考書を使う際にはひたすら漢字を見る方法がおすすめです。
ちなみに漢字暗記に使う参考書とは「入試漢字マスター1800+」や「TOP2500」のことです。
覚える必要がある漢字は2000語近くあるため、1つ1つじっくり覚えていると時間が勿体ないです。
ひたすら漢字を流し読みしてどんどん先に進みながら読んでいく方法が1番効率的です。
書いて覚えたりじっくり見ながら覚えるのではなく、参考書を短期間で何周もして何度も同じ漢字を見て覚えていってください。
キーワード暗記に使う参考書の使い方
キーワード暗記に使う参考書を使用する際には、キーワードが使われている文章を何度も読んでください。
キーワード暗記に使う「現代文キーワード読解」や「ことばはちからダ」などの参考書はただキーワードの説明をしているだけでなくキーワードを使用した文章が載せられています。
キーワードは実際に現代文を読んだ際に意味がなんとなく理解できればいいので、実際に使用されている文章を見てある程度の意味を感覚的につかめれば十分です。
逆にキーワードの意味を丸ごと覚えるのはあまり意味が無いので要注意です。
読み方・解き方を身に着ける参考書の使い方
読み方・解き方を身に着ける参考書を使用する際には、定期的に復習することを意識してください。
現代文の読み方・解き方を身に着ける「田村のやさしく語る現代文」や「柳生好之の現代文ポラリス」などの参考書の内容は一度勉強しただけでは身に付きません。
定期的に復習したり、間に別の参考書での問題演習を挟むことで次第に定着していきます。
一度勉強したら定期的に読み返すようにしてください。
問題演習をするための参考書と問題集の使い方
問題演習をするための参考書や問題集を使用する際には、解説を読んでどうしてその答えになるのかを理解するようにしてください。
ひたすら問題を解いて現代文に慣れるのも重要なのですが、一番重要なのは解説を読んで自分の弱点に気づいて修正することです。
解説をできるだけじっくり読んで反省点を考えて次問題を解く時に活かすことで少しずつ実力が上がっていきます。
現代文の参考書・問題集はいらない?必要性とは
たまに現代文の参考書や問題集はいらないという人がいますが、結論として現代文の参考書や問題集は必要です。
まず学校だけだと実践的な読み方や解き方を身に着けることができませんし、問題演習量も全く足りません。
また、塾に通ったとしても漢字やキーワードを教えてもらえることは無いため一部は参考書を使用する必要があります。
従ってどの受験生でも現代文の参考書や問題集は使用する必要があります。
「受験勉強のエッセンス」が行っている東大生への無料学習相談では、中高生向けに勉強法・学習計画の提案を行っています。
どの参考書を使えばいいか分からない場合はぜひご参加ください。完全無料です。
現代文の勉強の進め方【勉強法】
上記で大学受験の現代文対策におすすめな参考書やその使い方などをを紹介してきましたが、最後に現代文の具体的な勉強の進め方を紹介していきます。
漢字を覚える
現代文の勉強をする際には最初に漢字を覚え始めてください。
繰り返しになりますが、現代文では読解問題だけではなく漢字の問題も出題されます。
漢字の問題に毎回完璧に解答できるようになればかなり大きな得点源になりますし、点数が安定します。
もちろん入試に出てくる漢字全てをすぐに覚えきることはできないので、できるだけ早くから少しずつ覚えていきましょう。
キーワードを覚える
次に現代文の読解問題のほうの対策ですが、まず現代文で頻出のキーワードを覚えてください。
現代文では普段私たちが使わないような難しい言葉がたくさん出てきます。
そういった言葉が出てきてもきちんと内容を理解するためには、予めそれらの意味を理解しておく必要があります。
普段本を読んでいて語彙力がある人であれば必要ありませんが、語彙力に自信が無かったり現代文を読んでいて分からない言葉が多いと感じる人はまずキーワードを覚えてください。
問題演習する
キーワードを覚えたらいよいよ問題演習に移ります。
自分の現状と目標を照らし合わせて最適な参考書を選んでください。
読解力に自信がないなら読解の方法が分かる参考書を選ぶ必要がありますし、記述が苦手なら記述の問題演習がたくさんできる参考書を使用する必要があります。
模試や自分の感覚から自分の弱点を見つけて修正できる参考書を選びましょう。
小説を読む
最後に時間に余裕があれば小説を読むようにしてください。
現代文の入試問題では評論の問題がほとんどですが、たまに小説の問題も出題されます。共通テストであれば評論と同じ配点ですしね。
小説の問題に対応するためには小説の文章をたくさん読むことがかなり効果的です。
小説の文章をたくさん読めば感覚的に登場人物の心理や状況が掴めるようになり、高得点を狙いやすくなるのです。
時間に余裕があればでいいので興味を持てる小説を読んでください。僕は現役時代少年探偵シリーズを読んでました。
また、以下の記事で現代文の勉強法を詳しく説明しているので参考にして下さい。